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2011年04月17日

与那国民俗資料館

与那国民俗資料館(2011/3/7撮影)
与那国民俗資料館

「月間やいま」は、南山舎が刊行する八重山に関する情報誌。
これ一冊を読んでも、八重山の旅をしている気分になれる。
与那国民俗資料館

その与那国島特集号(2001年9月号)に、与那国民俗資料館館主、
池間苗さんらの記事がある。

表紙は、与那国町伝統工芸館前の皆さん。
与那国民俗資料館

記事タイトルは、
『与那国な人たちに聞いた-与那国のいまと未来を描く』。
横田さん、山田さん、三蔵さん、松川さん、田島さん、
和泉さん、東崎さん、池間さんらの抱負が載せられている。

10年前の記事であるが、どれも胸を打つ内容。

その中から、池間苗さんの記事を引用させてもらう。

『与那国には他に誇れる素晴らしい文化があります。
特に与那国に育つ子どもたちには与那国の歴史や言葉、
芸能など郷土の良さを学習してもらいたいです。
昔に比べれば生活は便利になりましたが、引き換えに
なくなったものもあります。今一度足元を見つめたいです。』

与那国民俗資料館を訪れた日は、3月というのに寒い曇り空。
与那国民俗資料館

資料館訪問は2回目であるが、池間苗さんにお会いするのは初めて。
島の風景の中に静かに身を置くことも旅の目的であったが、
何よりもお会いして、島の歴史の話をお聞きするのを
楽しみにしていた。

資料館は「ナンタ浜」のすぐ近く、郵便局の隣にあり、
開館は昭和59年(1984年)、池間苗さん65歳の時。

八重山研究者必携の「与那国の歴史(初版1959年)」は、
苗さんの父親・新里和盛さんと、ご主人・池間栄三さんが残した
原稿を苗さんがまとめたもの。
苗さんご自身も7年をかけた労作『与那国ことば辞典』を
1998年10月に発刊し、沖縄タイムス社出版文化賞を受賞されている。

館内には、かつて島で使われてきた民具、遊具、
初期の与那国花織の衣類など多数、展示されている。
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館

池間さんのコマは、勢いよくまわった。
与那国民俗資料館
与那国民俗資料館

浜辺でとれる土でつくられた染料。
与那国民俗資料館

昭和30年に撮られた祖納集落の写真が飾ってあった。
与那国民俗資料館

当時は、昭和22年に与那国町に昇格して以降、離島する若い人が増え、
島の人口減少が顕著になった時期である。
与那国民俗資料館

池間苗さんは「他に誇れる素晴らしい文化が島を救う」と訴え、
島の若い人達に、誇りと勇気を与え続けている方なのである。

展示物の説明をお聞きした後は机の前に椅子を置き、
お茶をいただきながら歓談。
あっという間の穏やかな2時間が過ぎていった。
与那国民俗資料館




Posted by arika_与那国 at 20:40