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2011年04月09日

島の祭事

ウガン(御嶽)、トゥニ(マチリトゥニ)、ビディリは、
与那国島の祭事<村祭、玉祭>に重要な役割を果たしている。
ネットの情報を頼りに島内を巡った。

探索の目印は、神社や民家に残っている、
太いガジュマルの木、祠、霊石、白いサンゴ砂、花瓶、
湯のみ、香炉、燃え尽きた線香の跡など。

ウガンは島内に13ヶ所あると聞いた。
十山御嶽(トゥヤマウガン)は、これらの御嶽の総本山である。
島の祭事

十山神社の御嶽は、普通のコンクリート製であった。
立ち入り禁止の聖地ではなく、境内は子供の遊び場所にも
なっているようである。
この神社の綱引きの神事は盛大である。
島の祭事

十山御嶽のすぐ近くにある「トゥマイ御嶽」は、
直径が10メートル位の密林になっている。
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久部良集落の多目的集会施設の隣に「クブラ御嶽」がある。
ここでは、与那国海人が集まり、航海安全、大漁を祈願する
「タティウガン」が年一回開かれる。
島の祭事
島の祭事

鳥居の下に拝所がある。
島の祭事

島内で見つけた、トゥニ、ビディリの拝所。
島の祭事
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以前に宿泊した入福旅館の女将さんにお願いして、
家庭の中の拝所を見せていただいた。
本土の大きな仏壇に似ている。
島の祭事

入福旅館は国の重要文化財に指定された築100年余りの赤瓦家。
ホスピタリティが一杯の旅館である。
島の祭事

『与那国の歴史』(池間栄三著,page20)には、

「上代の南島人の風俗を物語る書に『琉求国伝』がある。(中略)
本伝に記録されている風習の中に、琉球の南境に在る与那国の
古来の風習にも似通うもののあることは、たとえ本伝の琉球が
台湾を指すにせよ、琉球及び与那国の上代の風俗を連想するのに、
最も適切な書であると思われる。」

更に、『南島探検』(笹森儀助著)から転載し、与那国の
「上代の遺風」の項が引用されている。
島の祭事

これらを精読すると、島の当時の生活の様子などが妄想でき、
ますます、与那国島の伝統的祭事に興味が湧いてくる。

挿入した写真は、案内人無しの散策で撮ったもので、
説明などに間違いがあれば、お許し願いたい。



Posted by arika_与那国 at 18:46